『土木展』- 土木をテーマとするアートな企画展【レポート】
21_21 DESIGN SIGHT主催の企画展『土木展』は土木をテーマとするアート展。一見、関係者向け展示会の様な名前ですが、距離を置くことなかれ!インタラクティブアートや映像作品、ドローイングへのプロジェクションマッピング等々の作品が集まり、多くの人が楽しめるアートな企画展となっています。
そんな予想以上にアートな『土木展』の魅力を選りすぐって紹介します。
街を描いたドローイングとプロジェクションマッピング
会場である21_21 DESIGN SIGHTの展示室は地下にあります。入場後、階段を降りてまず目にするのは都市や街のパースを描いたドローイング作品。一番大きなこちらの作品は渋谷駅周辺が描かれ、人の流れが一望できるような透視図となっています。
こちらの鉛筆で街を描いたドローイングは、プロジェクションマッピングされることよって時間や天候等が移り変わる街の様々な表情を見ることができます。
エントランスでは都市のドローイングを後2点、プロジェクションマッピングされたドローイングをもう1点楽しむことができます。
土木の熱気伝わる映像作品と土木道具の展示
次の部屋では壁3面に映る迫力の映像とサウンドによる、土木の熱気の伝わる映像作品を観ることができ、またその後ろではアナログな土木道具の展示を楽しむことができます。
土木を様々な視点から捉えたアート作品の数々
そして次の部屋が多くの方にとって最も楽しめるメイン展示室となるのではないでしょうか。ここでは土木を様々な視点から捉えたアート作品が数多く展示されています。いくつかご紹介しましょう。
マンホールの中に入る体感のできる作品。マンホールの下から顔を出すとなんだかリセットさん(どうぶつの森)になった気分です(笑)
中でとある動物がお出迎えしてくれるので、ドラえもんは入ってはいけません。
砂を掘ったり盛ったりすることによって等高線が変化する体感型作品。乾いた砂なので尖るように高く盛ることはできません。
ダムを体感できる作品。映像の水がこちらに流れてきます。
流れてくる水(映像)の中に入ることよって、水をせき止めることができる。足を出せばすぐに反映されるので、子供はきっと楽しいでしょう。自分も楽しい(笑)
perfumeの楽曲を楽しめるアプリによる位置情報と楽曲情報をビジュアル化した作品(ライゾマティクスリサーチ) 行動分析により効率の良いインフラ整備等に役立つそうです。この場でリアルタイムな状況を見られるわけではなさそうです。
渋谷駅構内の立体模型。埼京線はやはり遠いこと等がわかります。最初の渋谷駅のドローイング作品が思い出されますが、順路に沿って進めばエントランスに戻るので、それをもう一度見る事もできます。
黒部ダム等で話題になったダムカレーの食品サンプルの数々。いろいろなダムカレーがあって楽しい。
この展示室の後は日本の誇る青函トンネルの映像作品等を見てエントランスへ戻ります。
東京・六本木の21_21 DESIGN SIGHTにて開催中
『土木展』は六本木、東京ミッドタウンのガーデン内 21_21 DESIGN SIGHTにて9月25日(日)まで開催です。
生活に欠かせない基盤でありながら、触れることは少ない土木。そんな土木に楽しいアートを通じて触れることのできる企画展『土木展』 紹介していない作品もまだまだありますので、ぜひ足を運んで触れて楽しんでみてください。
会期:2016年6月24日(金)- 9月25日(日)
休館日:火曜日(8月23日は特別開館)
開館時間:10:00 – 19:00(入場は18:30まで)
*8月23日(火)は10:00 – 17:00(入場は16:30まで)入場料:一般1,100円、大学生800円、高校生500円、中学生以下無料
*15名以上は各料金から200円割引
*障害者手帳をお持ちの方と、その付き添いの方1名は無料主催:21_21 DESIGN SIGHT、公益財団法人 三宅一生デザイン文化財団