『ひらめき教室』漫画家とデザイナー、ロジカルな思考の二人が対談した書籍
『ひらめき教室 「弱者」のための仕事論』は、「暗殺教室」の漫画家「松井優征」さんとデザイナーの「佐藤オオキ」さんの対談をまとめた書籍です。
番組の対談で出会い、そのロジカルな思考をはじめ、意外なほどの共通点が見つかり意気投合したふたり。
二人とも自身の弱みを知っていたから、それをカバーし今があると語ります。
書籍ではそんな漫画家とデザイナーである二人の共通した考え方や、アイデアの生み出し方などを対話から知ることができます。
本書の構成
本書は「漫画の時間」「デザインの時間」「ひらめきの時間」の三章での構成となっています。
漫画の時間
第一章は、漫画家「松井優征」さんの仕事場での対談で、松井優征さんにスポットが当てられた対談となっています。
偶数ページの効果的な利用、最終話を頭に入れ計算したスケジュール、「人気投票」との駆け引き
そんな驚くほどロジカルな思考での、松井優征さんの漫画家としての仕事ぶりが対談で明らかにされます。
それは後で語られる「天才」がゴロゴロいる漫画家の中で、生き抜くために身につけた戦略の一つなのでしょう。
デザインの時間
第二章は、デザイナー「佐藤オオキ」さんの仕事場での対談で、佐藤オオキさんにスポットが当てられた対談です。
コップの水を空にする方法、「ドラえもん」的な発想など、過去の佐藤オオキさんの書籍で語られたことも多いですが、松井優征さんによって掘り起こされています。
アイデアとスピードにこだわった佐藤オオキさんの思考への理解が対談によって深まります。
ひらめきの時間
上記の対談の後日行われた対談を記した章です。
「無」を楽しむ
個性は勝手ににじみ出るので気にしない
チャンスは探さないけど逃さない
ここでも二人が共感する様々な思考が対談によって明らかになります。
書籍の感想
二人とも自身を「天才」ではないと自覚し、それをカバーする為の努力や戦略を積み上げてきたから今があるということです。
それ自体がすごい才能に思えますが、自身の弱みを知り、どう対処するかをしっかり考えることの重要さは、結果を残してきた二人の言葉だから説得力があります。
そうやって自身と向き合ってきた二人は思考が明確です。
二人ともに自身の思考が明確だから、問われたことに対して、すぐボールをいくつも投げ返せる。
問われたことに対して、自身に問い掛けてから返答することが多々ある私は見習わなくてはいけません。
アイデアの生み出し方などを知ると共に、そんなことに気づいた書籍でした。