阿智村の本当の実力『浪合』での星景写真撮影会に参加してきました
長野県阿智村で行われている、星景写真撮影会に参加してきました。
講師は、幻想的な星景写真を次々と生み出し、世界的な天体写真コンテストで優勝歴のある、星景写真家『宮坂 雅博』さん。
他に『小松 由利江』さんと、もう一人サポートの方からも学ぶことができます。
撮影会では、宮坂先生の星景写真の撮影技術を、惜しみなく教えてもらうことができました!
そんな阿智村の星景写真撮影会のレポートです。
※以下は2017年11月に参加した撮影会の内容です。その回によって違う部分もあるかと思います。
開催場所は阿智村浪合
星景写真撮影会の開催場所は、阿智村にある浪合で、集合場所は治部坂高原ジャム工房です。(2018年3月まで分)
実は、平成18年(2006年)の全国星空継続観測で、「星が最も輝いて見える場所」第一位に輝いたのは、阿智村の中でもこの『浪合』なのです。
星空に関して、阿智村の本当の実力は、この浪合にあると言っても過言ではありません。
しかし広い阿智村、浪合に行くには、車(レンタカー・タクシー・自家用車)を使って行くしかありません。
ちなみに昼神温泉とは20kmくらい離れた場所にあります。
今回はレンタカーを借りて行くことにしました。
撮影会の予約
星景写真撮影会の申し込み予約は撮影会の案内にある昼神観光局へ電話予約で行います。(キャンセルの場合もそちらに)
初級コースと上級コース
星景写真撮影会のコースは、『初級コース』と『上級コース』があります。
今回は『初級コース』で参加してみました。
『初級コース』が早い時間にはじまり、それが終わると食事休憩があります。
食事休憩中に『上級コース』の参加者が集まってきて、上級コースの参加者も食事をとります。
そしてその後、一緒に講習を受ける形になっていました。
初級コースの参加者
初級コースとはいえ、今回集まった人たちは、皆さん結構な撮影機材を揃えてきていました。
一眼かミラーレスカメラに、明るいレンズと、三脚はもちろん、多くの人はレリーズ、中には赤道儀を持ってきている人も!
ちなみに自分はレリーズ持ってません!(タイムラプスではあまり使わないので)
でも、今回の講習で星景写真の撮影には必要だなと思いました。(後述)
初級コースの内容
初級コースの講習は、星景写真撮影の基礎を学びます。
講習は、閉店後の治部坂高原ジャム工房のカフェスペースで行われます。
入って受付後、初級コースのテキスト、上級コースのテキスト、小さな蛍光シールの入った袋を受け取ります。
講習では、撮影機材についてをはじめ、カメラの設定方法、ピントの調整方法までを学びます。
今回の初級コースの講習では、実際の星空の撮影はせず、室内での実習でカメラの調整を行いました。
遠くの照明にピントを合わせ、レンズに蛍光シールを貼り、次に近くのコップにピントを合わせ、シールを貼るといった実習。
この時点では良くわかってませんでしたが、これが宮坂先生の生み出した、幻想的な星景写真の撮影技術の一環だと後で知ることとなります。
初級コースのレベルは、星空の撮影に挑戦くらいはしたことがある人向けに感じました。
今回集まった方みんなが揃えていた、撮影機材を見ての難易度かも知れませんが、まったくの初心者だと難しそう。
マニュアルフォーカスくらいの予備知識と、レンズ交換式カメラに三脚くらいは持っていきたいところです。
食事休憩
初級コースの講習終了後、食事が振舞われました。
撮影会の案内には軽食とありましたが、そこそこお腹に溜まる量でした。
上級者コースの参加者は、着いてすぐ食事になります。
上級コース
食事後は上級コースがはじまります。
上級コースから参加の方の中には、前回は初級コースで参加して、2度目だという方もいました。
講習では、宮坂先生の生み出した、星空にも手前の草木などの被写体にもピントのあった、幻想的な星景写真の撮影方法を学びます。
初級コースの最後で習った、シールを使ったピント調整方法をベースとして、上級コースでは絞りリングまで調整する方法が学べました。
星空にピントを合わせて長い秒数撮影
→シャッターを閉じる前の短い秒数で、手前の被写体に手早くピントを合わせる(可能なら絞り値も変更)
→光を手前の被写体に当ててシャッターを閉じる
簡単にその手順を言うとこんな感じ(詳しい方法や手順はぜひ撮影会で!)
星空と一緒に写してた影の上に、最後、手前の被写体を強く焼き付けてしまう手法ですね。
撮影会の案内に持ち物としてあった、LEDヘッドライトは安全の為かと思っていましたが、これで使う為の物でした。
上級コースでは建物内での講習後、実際に外に出ての撮影会となります。
が!この日のこの時間はあいにくの曇り。
空は曇っていますが、撮影途中で手前の被写体にピントを合わす方法を試してみます。
この撮影ではレリーズが必要だと強く思いました。
ない場合、例えば、シャッタースピードを30秒にした場合、最後の5秒でピントを変えて光を当てると決めたら、キッチリ25秒数えなくてはいけません。
数えて残った時間が少なかったり、多すぎたり。
レリーズを使えば、アバウトに数えても、自分の好きなタイミングでシャッターを閉じられます。
結局、晴れないまま外での撮影会の時間は終了!
部屋に戻り、宮坂先生のお話で締めて、今回の星景写真撮影会は終了です。
お話の中で、この後の天候予測と、どの辺なら晴れていそうとかも聞くことができました。
撮影会に持っていった方が良い機材
どんな撮影機材が推奨か講習で習いますが、最低限必要な物やなるべくあった方が良い物を紹介しておきます。
- カメラ(一眼やミラーレスなど、手動でピント調整可能なもの)【必須】
- 三脚(カメラを触っても揺れないしっかりした物)【必須】
- 明るい広角レンズ(F2.8以上)【推奨】
- レリーズ【推奨】
- LEDライト(ヘッドライト等、スピードライトも可)【推奨】
- 黒い手袋【あった方が良い】
レリーズは必要でした。買うならコレ↓かな。(宮坂先生がオススメしてたCanonのレリーズに似てる互換品が見つからない)
ついでにレンタカーのことも
今回、東京から高速バスで『伊賀良』まで行って、伊賀良にあるトヨタレンタリース(飯田インター店)で車を借りました。
ナビ付きの新しいコンパクトカーを24時間以内レンタルして、8,640円でした。(保険付き)
借りる時、帰りは飯田駅に送迎してほしいと伝えたら、タクシーの手配と乗車チケット頂きました。
なかなか満足!
伊賀良周辺は道も広くてわかりやすく、結果飯田駅辺りで借りるより良かったと思います。
まとめ
(↑午前4時半くらいに戻って撮った、治部坂高原ジャム工房前の星空)
阿智村で一番、星の綺麗な場所であろう『浪合』で開催される星景写真撮影会
宮坂雅博先生の撮影方法をしっかり学べる講習会となっていました。
小松由利江先生たちのサポートもしっかりしていて、楽しく学べます。
知らないことを学べて、食事休憩では先生たちと談笑することもできて、とても良い経験ができました。
阿智村の星景写真撮影会への参加を考えている方の参考になれば幸いです。
↑その後戻った治部坂高原ジャム工房前で、習ったこと試してみたけど、難しー
初めまして。
楽しく拝見させて頂きました
。
今年のGWに青ヶ島で天体撮影を計画しています。
とても貴重な情報で大変参考になりました。
ただ、今年のGWは満月前後でイマイチな状況ですが、
ダメモトで行ってみようと思っています。
青ヶ島を訪問した際、新月前後だったのでしょうか?
普段、本州関東近郊(富士五湖周辺や千葉県等)で天体撮影しています。
また、レンタカーは訪島中、終日利用可能なのでしょうか?
あるサイトを見ると日毎に返却&レンタルとも書いてありました。
なかなか、生情報がないのでご教示頂けると助かります。
コメントありがとうございます。
青ヶ島を訪問したのは昨年9月の新月近くです。
星空目的で、せっかく青ヶ島まで行くなら、月の影響が少ない日を選んでほしいなとは思います(GWで選ぶなら月の出が遅くなる後半)
レンタカーは、宿に宿泊の2泊3日ずっと借りっぱなしで、終日自由に使えましたよ。