直島『家プロジェクト』を巡るアートな散策
直島『家プロジェクト』は直島の本村エリアで古い家屋を改修して作品化したアートプロジェクトです。
アート作品化された家は全部で7軒。
私は電動自転車も利用しましたが、それぞれを歩きだけで巡ることもでき、風情のある町並みを楽しみながら、アート巡りをすることができます。
今回は共通チケットで廻れる6軒の『家プロジェクト』の感想と紹介です。
共通チケット
『家プロジェクト』には『ぎんざ』という場所を除く、6軒を廻れる共通チケットがあります。
価格は1,030円。1軒だけ見れるワンサイトチケットが410円です。
初めて訪れるなら、どの作品が好みかもわかりませんし、共通チケットで6軒全てをまわってみるのが良いと思います。
共通チケットは3つ折のパンフレットのようになっていて、中に家プロジェクトの紹介と地図が書かれています。
各施設への入場時にハンコが押され、見終わった印になります。
共通チケットで廻れる作品6軒
共通チケットでまわれる家プロジェクトは『南寺』『角屋』『護王神社』『碁会所』『石橋』『はいしゃ』の6軒
全部まわるなら、はじめは『南寺』からをお勧めします。
『南寺』は一度に入れる人数が決まっていて、時間での入替制になっています。
混雑時には「整理券」が配布されますので、こちらを受け取ってから、時間まで他の家プロジェクトをまわることもできます。
南寺
ジェームズ・タレルさんの「Backside of the Moon」という作品を楽しむことができる家プロジェクトです。
設計は安藤忠雄さん。地中美術館にも作品を展示する黄金コンビですね!
真っ暗な暗闇の中を壁づたえに進んで、ある場所で腰かけ、目がなれてくるのを待って楽しむ作品です。
静かな暗闇の中、長い時間全然何も見えなくて、入替え時間までこのままずっと見えないんじゃないかって不安になりました。
でも、ぼんやり光が見えてきて、そこから段々見えるようになって、歩いて作品を楽しむことができましたよ。
多少の個人差はあるはずですが、鑑賞者の目が慣れてくるまでの時間が絶妙に計算された作品ですね。
面白い体験ができました。もう一度来ても楽しめると思います!
角屋
宮島達男さんの「Sea of Time ’98」「Naoshima’s Counter Window」「Changing Landscape」という3作品を楽しむことができる家プロジェクトです。
『南寺』から一番近い家プロジェクトです。
ここも結構好きです。
「Sea of Time ’98」は中心が水面になっている部屋に、靴を脱いで上がって、周りから水面で光る作品を楽しむ趣になっています。
暗い部屋で足下が見えなくて、人とすれ違うのが大変でした。
絶対これ水に落ちた人いると思う。笑
『角屋』では他に、同じ建物内で「Naoshima’s Counter Window」、離れで「Changing Landscape」という作品を楽しむことができます。
護王神社
杉本博司さんの「Appropriate Proportion」という作品を楽しむことができる家プロジェクトです。
『角屋』を出たら左手に奥に見える鳥居、そこにある階段を上ったらたどり着きます。
写真の氷のような階段が面白い社は、チケットがなくても見ることができます。
チケットで鑑賞するのは、地中にある作品です。
神社より低い場所から、社のちょうど下辺りまで掘られた穴に入って、奥の作品を鑑賞します。
その中にも氷のようなオブジェがあって神秘的さと入り混じった不思議な感じでした。
碁会所
須田悦弘さんの「椿」という作品を楽しむことができる家プロジェクトです。
農協のある通りにあり、農協かからも近いのですぐ見つかると思います。隣は『ぎんざ』です。
日本家屋の庭と、そこから見る部屋に置かれた小さな作品を鑑賞することができます。
他の家プロジェクトに比べると少し地味に感じるかも知れません。
石橋
千住博さんの「ザ・フォールズ」「空(くう)の庭」という作品を楽しむことができる家プロジェクトです。
ここは他の家プロジェクトから少し離れた場所にあります。
”染み”のような作品を自然光で鑑賞する家プロジェクトでした。
はいしゃ
大竹伸朗さんの「舌上夢/ボッコン覗」という作品を楽しむことができる家プロジェクトです。
大竹伸朗さんは直島銭湯「I♥湯」のアーティストでもあります。
農協の通りをずっと進んで、町役場や郵便局を越え、坂道の途中にあります。
中は1階と2階、吹き抜けでつながっている作品も多く、両方の階から目線を変えて楽しむことができます。
楽しいものいっぱい集めた、隠れ家や秘密基地のような楽しさがありました。
直島『家プロジェクト』感想
直島『家プロジェクト』は様々な種類のアートがあり、ここでしか体験できないアートもありました。
各作品、人によって好みが分かれると思いますが、お気に入りの作品も見つかるんじゃないでしょうか。
とても気に入った作品も、正直今回はピンとこなかった作品もありました。
でも次見たら印象が違っている作品もあるはずです。
次回訪れる時も もう一度全部廻ってみようと思います。
『家プロジェクト』以外にも、本村エリアには小さなアートが点在していて、風情のあるこの町を歩くこと自体が楽しかったです。
もう一つの家プロジェクト『ぎんざ』の紹介と感想は次回