【SONY「FE 14mm F1.8 GM」レビュー】SIGMA 14mm F1.8 DG HSM との星空撮影比較
SONYのレンズ「FE 14mm F1.8 GM」の購入レビューです。
以前から愛用している、SIGMAのレンズ「14mm F1.8 DG HSM | Art」と比較してみます。
どちらも14mmという超広角レンズでありながら、開放F1.8という明るさで、星空の撮影に最適なレンズ。
2つはどう違うのか、スペックから、星空を撮影しての比較までを紹介します。
なおYouTubeにアップした下の動画と概ね同じ内容になります。ご承知おきください。
重さと大きさの比較
はじめに、2つのレンズの重量比較です。
SONY FE 14mm F1.8 GM | SIGMA 14mm F1.8 DG HSM(SONY用) | |
キャップ(フロント・リア)込み重量 | 515g | 1223g |
フロントキャップなし重量 | 468g | 1177g |
キャップ(フロント・リア)なし重量 | 457g | 1167g |
上記は所有レンズを実際に量った重さです。
個体差は多少あるかもしれませんが、700g以上違いますね。
次に大きさの比較です。
それぞれα7IIIに取り付けて 横に並べると、上の写真くらい違います。
カタログスペックだと下記になります。
SONY FE 14mm F1.8 GM | SIGMA 14mm F1.8 DG HSM(SONY用) | |
最大径 | 83mm | 95.4mm |
長さ | 99.8mm | 152mm |
長さが1.5倍くらい違います。
重さと大きさを比べた結果、数値的にも実感としても、SONYの方がずいぶん軽くて小さいです。
持ち出す時のフットワークの軽さが違ってきますね。
リヤフィルターの取り付け
2つのレンズの違いはもう一つあります。
どちらも超広角レンズでフード一体型のため、フロントフィルターは取り付けられないのですが、
SONYのレンズにはリアフィルターフォルダーがあって、シートタイプのフィルターを取付けられます。
写る星の大きさに強弱をつけるソフトフィルターも取付けられるってことですね。
ちなみにSIGMAのレンズ(SONY用)にはフォルダーがないので、後ろの裏側にパーマセルテープで貼り付けてます。
無理矢理つけてるので、撮影途中で外したり、別のに付け替えるのは困難でした。
SONYのレンズには、型抜き用のテンプレートがついてるので、油性マジックでなぞって描いて、ハサミなどでカットします。
プラスチック製なので、カッターで直接切らない方が良いです。
取り付けたソフトフィルターは下記のものになります。
LEE の ポリエステルフィルター ソフト。
今回はこれのNo.1を使用しました。(執筆時点では在庫なしですが)
No.5まであって、数字が上がるほど効果が強くなります。
全種試してみて、星空の撮影に適しているのはNo.1〜No.3という実感です。
また近いうちに、こちらの比較レビューもしてみたいと思います。
星空の写真を撮影しての比較
次に、実際に星空の写真を撮影しての比較です。
今回のカメラは全てSONY α7IIIを使用、全部未現像(撮って出し)の写真となります。
まず、ソフトフィルターなしでの比較
↑SONY FE 14mm F1.8 GMの作例(F1.8 / SS15秒 / ISO3200)
↑SIGMA 14mm F1.8 DG HSMの作例(F1.8 / SS15秒 / ISO3200)
厳密にいうと、ここで使ったSIGMAのレンズはもう1つ持ってるNikon用+コンバーターになります。(撮影中のソフトフィルターの取り付けが困難なため)
どちらもよく解像するレンズですね。
なので、ソフトフィルターなしだと全ての星が同じような点で写ります。
真ん中上に北斗七星が写ってるのもわかりにくい。
実際の作品撮りには ソフトフィルターが必要だと思います。
それぞれの左上を原寸拡大してみます。
左がSONYで、右がSIGMA。
SIGMAの方、鳥が羽を広げたような形で、星が写ってます。
超広角レンズによく見られる、コマ収差とよばれる現象です。
出ない方が優秀ということになります。
次にソフトフィルター(LEE No.1)ありでの比較。
↑SONY FE 14mm F1.8 GMの作例(F1.8 / SS15秒 / ISO3200)
↑SIGMA 14mm F1.8 DG HSM(SONY用)の作例(F1.8 / SS15秒 / ISO3200)
右を原寸拡大してみます。
左がSONYで、右がSIGMA。
SS15秒だと星がちょっと流れるかな。
フィルターなしほど目立ってないですが、やっぱりSIGMAにはコマ収差がみられますね。
周辺減光に関しては、隅で急に変わる分、SONYの方が大きく感じられます。
現像で概ね修正できますけどね。
コマ収差は拡大しないとわからないくらいの違いですが、総じてSONYの方が優秀という結果になりました。
まとめ
SONY「FE 14mm F1.8 GM」と、SIGMA「14mm F1.8 DG HSM | Art」
どちらも14mm 開放F1.8という、星空の撮影のためにあるような優秀なレンズです。
ただ今回の比較から、お勧めするならSONYのレンズです。
圧倒的に軽くて小さいので、フットワークが軽くなります。
リアフィルターフォルダーが標準装備されてるのもプラス。
コマ収差の抑えも優秀です。
値段もSONYの方が少し高いけど、同じような価格帯ですし。
SONYカメラのユーザーが、どちらか選ぶなら SONY「FE 14mm F1.8 GM」です!
レンズを選ぶ、参考になれば幸いです。
なおYouTubeでは、「星空の4Kタイムラプス撮影での比較」や、最後で SONY「FE 14mm F1.8 GM」で撮った星空のタイムラプスの作例もありますので、良かったらこちらもご覧ください。